20th DoGA CGAコンテスト行ってきた


うーん、会場のキャパから考えると、もうちょっと入ってもいいんだけど。少子化が進展している以上、若い才能は、各分野で取り合いなので、もっと盛り上げていかないかんなあ。

なんか恒例になっている、感想など。

『扉』

いきなり、絵の緻密さに驚いた。ストーリーは、よくわかんないけど、自然回帰?

DEVOUR DINNER

どう食べるのかな、かな、そう来るか〜、という楽しみ方をするのだろうけど、あんまり楽しくなかった。ちょっと小品が多すぎ? あと、細胞のモチーフにこだわってるみたいだけど、細胞である必然はないのよね。現代アートみたいなものか。海外のコンテストでの勝率(上映された数)が、60/100ということで、アートとしての評価は高いのかも。

星に願いを

人体モデリングはイマイチだけど、背景はきれい。てか、あの背景、本当にDOGA-L3なのか? 話は、オチているようないないような。つうか、オチがよくわかんなかった。結局、手はどうなった?

黒こぐまと森のせんろ

油絵っぽくしたいのか、ストロークっぽいエフェクトがかかっていて、それがすごくうるさい。あと、話もよくわからない。座談会で、本来制作しようとしていた作品のテストショットみたいな事を言っていたので、もともとストーリーをどうこうする気はないような。でも、作品と言うからには、話も欲しい身としてはうーん。

世界一の花火

音楽がすごくいい。特にヴァイオリン。絵もきれいなんだけど、アニメにはなっていない(座談会でも言ってたけど)。あと、肝心の詩が大したことない。これ、この絵と音楽なら、十分クライアントがつくと思う。

アースウォード

なんという中二設定。しかも、イキナリ打ち切りのような所で話が終わってるし。崖から落ちるときの、ありえないアクションもなんだか。気合いの入ったアクションシーンには、ちょっと、おっ、と思うところもあった。でもさあ、最低でも戦闘の区切りがつくあたりまで作るべきじゃないの? 長編作品の第一話じゃないんだから。

flower

モデルはよくできてる。あの草の巻き付け方だと、蛇口はむしろ回らないんじゃないかなとか思った。良品なんだけど、印象うすげ。

mama & marmalade & me

イメージビデオだなあ。きれいはきれい。今回Flashはこれだけ?

アメリカ大統領アメリちゃん

今回の会場審査特別賞。やっぱギャグは強いね。魔法の弾丸とかクソワラタ。正直、こういう作品が出てこないと、DoGA CGAの気がしない。そういや、今回のダークサイドは寂しいものでした……。

溺れる女

うん、作者の狙い通り、すっごい不快になったw。私、虫とかだめなんで。結構映像のテンポとかよくて、まさに才能の使い方がベクトルずれてる感じ。まあ、好きなものはしょうがないやね。

Abnormal Weather

短いけどピリリとした、いい作品。かわいいキャラでえげつないネタっていいよねw。

卵殻内明晰夢

これもイメージビデオかな。これの本編を見たいという気にはならないけど。キャラを押し出している作品で、話が皆無だと、なんか印象よくない。

雲の人 雨の人

なんか話を紡いでいる感じはするんだけど、私にはわからなかった。因果応報? 違うか……。一枚一枚手書きのアニメとしては、かなりハイクオリティ。

Jack in the Box

話はイマイチ。それで? っていう感じ。モデルが生き生きと動いているのはよかった。今回、モデリング賞に選ばれていて、かまたさんが、フィギュアの箱を落とす演出を仕込んでいたんだけど、なんかうまくいかなくて、やたらと悔しがっていたのが印象に残った。これだから大阪人はw。

彼らは、

現在社会人で、まさに、こういった澱んだ状態で生活しているので、学生さんに想像で作られちゃうと、ふにゅうって感じ。新海モノとか言われていたw。絵はむしろ、大友じゃないかと思う。

camouflage (初心者部門)

センスのいい、短い良い作品。でも、モデリングの技量から見て、初心者じゃなく、いままで賞に応募していなかっただけの、かなりデキる人のような。

HOW TO COOK BREAKFAST?

話は添え物程度の扱いだけど、映像センスは群を抜いている。あの、英語じゃない外国語のナレーション、どうやってゲットしたんだろう?

PaperPlay

実写合成系としては超ありがちなんだけど、映像の完成度が高い。昔「タフガイ」を出していた方が、I.Gに行って、携帯刑事でイキナリ第一線で活躍されているので、そういう方向が待っていそう。

trip

PaperPlayと同じ方。2作を佳作に送り込んだわけか。こっちもありがちだけど、きれいでうまい。

まひる・ぷれでぃくしょん

魔法少女モノがやりたい、という作者のリビドーが伝わってくる、自主制作としては大事なものを持っている(笑)作品。惜しむらくは、女の子の顔がみんな同じに見えるのと、一カットが長くて、テンポが悪い。でも、15分か、よく作るなあ。

パペと少年

動きは確かにいい。オチがよくわからない。なんでリングの力が消えたの?

Ascesion

大昔のロマのフ作品をわざと味にしたような感じ。これ、テーマが明確って審査で言われていたらしいんだけど、わたくし、さっぱりわかりませんでした。現実からの脱出?


あと、今回は、「ひきこ」の全編上映があった。太っ腹。オチは、シックスセンスばりに話すの禁止なんであれだけど、確かにツッコミ所は満載ですね、作者の方が言われていたように。なんか背景とかかなりレベル高い。CGAコンテストの時点から、単体で商業作品としてDVDを出すまでのレベルアップが急すぎて、正直すげえと思う。


全体として、絵のレベルは、再び底上げされたような印象がある。バリューモデルのPCにも4コアが載ってくる時代だし、CGには追い風か? ただ、ストーリーには皆さんあまりこだわっていないようで、その辺がちょっと寂しい。つうか、俺は、作品を出す出す言っていて何年たっているやら……。