4コマ考 続いてすいません。

http://d.hatena.ne.jp/mkomiya/20031116#p2
>読者が考えそうなことをひっくり返してみせるから面白いですよね
>お笑い芸人だって、「考えてもみなかった概念をくっつけてみせたり」するから笑えるんですよね。
>要するに「読者や視聴者の予想を外していくから笑えますよね?」
これは同意。

>雪の日はロマンチックという当たり前(状況A)
>を実は大機の心では「壊れた部屋」という(状況非A)に結びつける
>というその差が面白い。
>すなわちA→ナルAなわけです。
>これは「読者とちるみさんが」同時に大樹に騙されているわけです。
まず、私はこの題材(笑)の話はあましツボりませんでした。
4コマ目で、おそらく、ちるみさんがおっちょこドジ萌えでいつも部屋を荒らしまくっていることは初見の私でも想像できます。
で、タイトル「逃避」にはじまって3コマ目までを読み進めて、読者的には、ここでどういうオチが来るのかと期待します。つまり、別に読者はだまされてません。どういう状況に続くのかを待っているわけ。で、4コマ目でおそらくは設定通りに荒れた部屋が描かれ、それから「逃避」している。その二つの状況の対比は、かなり当たり前っていうか、読者の想定範囲内のような気がします。同じ作者の最後の四コマ「スイート・ホーム」とかは、逆に想定範囲外にとばされすぎて、やっぱり面白く感じませんでした。
私の結論:A→非Aという構造が4コマにあることは理解しますが、面白さは、どんな「非A」を読者に提示するかにかかっている。それはたぶん、作者のセンス。

>>女子部の先輩の高村さんが誘ってくれました。美人です。わくわくデス。>唐突に潮騒が聞こえてきます。
>>ここで「潮騒」という作品を知らないと、ちっとも面白くないとか。
>うーん。そのかまださんこそ「感覚」に大いに問題あると思う。
>パロディ意識が強すぎます。
あう、このセンテンスは笑いをとるところではありませんでしたか。そりゃ、漫画的に一コマ海の背景があって、「ざぱーんざざざざ」とか描いてあれば、勘違いもしませんが。
まあ、書き手サイドはこういう勘違い読者にも耐えなければならんのですよ。

>きららは葉鍵ネタが最近は混入しているようですが、最悪エロゲーは仕方ないとは思うけど。
>感覚的に、日本文学とか元ネタにいれるのは勘弁して欲しいです。マニアの精神に反すると思います。
>AMM(アンチミサイルミサイル)とか、ヒッチコックの鳥が下敷きになっているとかなら大歓迎ですが。
で、この辺がオケーな線引きは、やっぱよくわからんです。あと参考までに知りたいのは、「ヒッチコックの鳥が下敷き」って、きらら12月号のどの作品ですか? わたくし、「鳥」は見たことあるのに気づかないし(「サイコ」じゃないよね?)

例えば、影ムチャ姫の最後の四コマで、「血縁度が0になった!!!」というのがあって、これがシスプリが元になってるというのは、朝2chのスレを読んで始めて知ったわけです。私は残念ながら「この漫画を読む前にシスプリをプレイする」という機会を永遠に失ったわけです。が、シスプリを知っている人には最高にツボなネタかもしれない。
また、かるき戦線で登場するスネークキューブは、それがルービックキューブの後に出てきて、とりあえずボールだのコブラだのを作った経験があれば、「スネークキューブの面白さがわからない…」という切り口に共感できるわけです。
オレ的結論:少しコモンセンスから外れそうな固有ネタはTPOに応じて採用する。元ネタを知らずに笑えるのが理想(笑いの二重構造)。